センサの観測性能を把握

地球観測衛星計画は、構想立案から打上げまでに最低でも5年、大規模プロジェクトになると10年もの年月を要します。
この準備期間の初期段階において、観測対象をどの程度の精度でどの程度の頻度で観測するかを決定し、実際にセンサーの仕様を決める作業が行われます。この作業では、小規模のセンサーを航空機等のプラットフォームに搭載して試験的な観測を行うことや、放射伝達プログラムを利用しての感度実験が行われます。
最近では、コンピュータ上に仮想地球と仮想センサーを設定し、宇宙空間からの観測を模擬したシミュレーション画像を作成することも可能になってきました。
これらの作業により、衛星の打ち上げ前に、センサーの観測精度をかなりの精度で把握することができます。

本研究課題では、放射伝達プログラムを利用した将来センサーの感度実験や、 仮想地球と仮想センサーによる観測シミュレーションを行います。感度実験からは多くの科学的知見を得ることが出来ます。
大規模シミュレーションを行うことで、衛星センサーの打ち上げ前に、解析システムのEnd-to-End試験等を行うことが出来ます。

参考)仮想地球を仮想ADEOS-II/GLIセンサーを用いて観測したシミュレーション画像

中島研究室 – Nakajima Laboratory – "Dialogue with Blue Planet"
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