2014年10月1日付けで特定研究員として着任しました、大石 優です。

■故郷

私は東京都の中野区の出身です。中野は渋谷区・新宿区・豊島区といった繁華街を有する区と隣接した住宅街です。漫画・アニメーションなどのサブカルチャーで知られておりますが、人口密度が高く、道路が狭い、20代・30代の人口比率が高い、住んでよかった街ランキング上位の常連(住みたい街ランキングでは、そこそこ)などの特徴もあります。また最近では2012年に中野駅北口の再開発により、オフィスビルや複数の大学施設、防災公園、病院などが新設され、今も変化している街です。

■大学院から行っている研究

リモートセンシング画像を用いた野生動物のモニタリングに関する研究を行っております。野生動物の保全と管理には、野生動物の個体数変動をモニタリングする必要があります。しかし特に大型哺乳類においては、主に薄暗い時間帯に移動するので観測が難しい、生息域が広くて見付けにくいといった問題があります。また日本特有の問題として、森林率が高く山岳地帯が多く、調査が難しいことから、大型哺乳類の個体数情報が不足しています。一方、リモートセンシング画像は広範囲の情報が得られますが、得られるデータが膨大なので、目視判読に時間がかかります。また、上空からの撮影のため、普段我々が目にするような横からの景色ではないので、画像に写っている野生動物などの判読は容易ではありません。そこでリモートセンシング画像を用いた野生動物の新たな調査手法の開発を目的とし、コンピュータによる自動特徴認識(画像処理)を用いたリモートセンシング画像の判読支援システムの開発と、その利用についての研究を行っております。

■東海大での研究

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)の大気中濃度の全球分布を捉えることなどを目的として2009年に打ち上げられました。GOSATプロジェクトは、環境省(MOE)・独立行政法人国立環境研究所(NIES)・独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で推進しております。GOSATには温室効果ガス観測センサ(TANSO-FTS)と雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)の2つのセンサが搭載されております。FTSを用いて温室効果ガスの濃度などを推定しておりますが、推定精度を下げる要因の一つとして雲の存在があります。FTSの観測視野内に雲があると誤った濃度を推定してしまう可能性があるため、CAIを用いた雲検出を行い、雲を含んだFTSデータを除去しております。雲検出の結果は、CAI Level 2雲フラグプロダクトとして公開されており、これまで雲フラグプロダクトの精度検証などを行ってきました。一方、2017年度のGOSAT-2打ち上げに向けた準備が行われており、現在は、CAI-2 Level 2雲フラグプロダクトの研究開発に従事しております。

中島研究室 – Nakajima Laboratory – "Dialogue with Blue Planet"
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